身体感覚基礎セミナーシリーズとは?
身体の感覚を根本から見直し、動きの土台を育てる全12回のシリーズです。(今回が2回目)
身体感覚とは、
- どこに身体があるかを感じ取る力
- 重心やバランスを自然に保つ力
- 触覚や関節・筋膜からの感覚情報を統合する力
といった、自分の身体を“今ここで感じる能力” のこと。 ただし、テクニックを教える場ではありません。そして、結果を競うものでもありません。
感覚を丁寧に“味わう時間”として設計されています。
- テーマごとの稽古
- 身体の感覚と動きの統合
- 自分の身体を“検証”できる力
これらを通じて、自然な動きが生まれる身体感覚を育んでいきます。毎月扱うテーマは違うので、単発受講も可能となっています。
今回のテーマは「胸郭」

- 気づけば肋骨が分厚くなっている
- 胸骨のあたりがガチガチ
- 猫背で肩甲骨が浮き出ない
- 若い頃の動きを消失
- 衰えを感じている
- パフォーマンスの低下
- 若々しさを失っている
こんなふうに感じるその理由は、「胸郭が動かなくなっていることにある」といっても言い過ぎではありません。
今回の身体感覚基礎セミナーでは、「胸郭」にフォーカスして、その動きと感覚を取り戻していくために必要なことをお伝えしました。
胸郭エクササイズ Level1(現状確認)
まずは、こちらの記事でもご紹介した、「胸郭エクササイズ」を行いました。
胸郭は、
胸骨1個、肋骨12対(24個)、胸椎12個、合計37個、胸肋関節左右それぞれ第1~第7肋骨までの計14箇所(7対)
で構成されています。
このエクササイズは、その胸郭を8の字に動かすエクササイズです。
ただ動かすだけは【Level1】のフェーズ。感覚が乏しくなっているので、【Level1】でも違和感だらけの動きになることがほとんどです。

胸骨エクササイズLevel2(感覚を通す)
感覚の通った身体を作ることが、身体感覚ラボが主宰するセミナーの一つの目的でもあります。
『感覚が通っている』ということがどういうことなのかというと、それは、感覚している点を増やし、その点と点が繋がっている状態と定義します。
例えば、包丁でニンジンを切るとしましょう。そのとき、力任せに適当に切った場合、うまく切れないことがあると思います。
これは、点を感じていない状態で感覚が通っているとは言えません。
ニンジンに包丁が触れている接点を感覚し、包丁自体もその形状や重みを感じながら、そして、ニンジンの硬さや質感を感じながら切っていく。
そうすれば、的確な力がニンジンに加わり、包丁でニンジンを切る角度も適切になり、道具の特徴を活かしながらスムーズに切れるはずです。

こととき、感覚している点が多く、その点と点を繋げている状態、つまり、感覚が通っている状態だと言える訳です。
まず、一つの点の感覚を研ぎ澄ます稽古を行いました。
肘を触れてもらい、触れている人の手の感覚を肘の一点で感じます。ポイントは、自ら肘に感覚を集めようとするよりも、触れている相手の手がどうなっているかを感じようとするということです。

普通、感じようとすると人は、自分が感じる力を出そうとします。それだと、触れている人にとっては、感じられている感覚にはなりません。
こういった感覚は、触れている人の主観で、感じれてるかどうかを判断するだけではなく、検証を通じて違いを認識しその感覚を育てていきます。
感覚できているかを検証する方法
触れている箇所(この場合だと肘になります。)に力を加えて、それを力むことなく止めることができれば感じれていると言えます。
逆に、ふらついてしまうなど、うまく止められないときは、触れている箇所を点で感じられていないのです。
検証を何度も重ねることで感覚を掴んでいきます。地道なプロセスではありますが、決して難しいことではありません。
もともと持っている感覚を取り戻していくだけです。ただ、考えすぎてしまったり、丁寧さに欠けると難しいと感じるようです。

胸骨エクササイズをやってみた感想
「胸骨エクササイズ Level2」まで稽古をしたあと、再度「胸骨エクササイズ Level1」を行なって、身体の感覚の違いを確かめました。

最初よりも自然と楽に胸郭が動くようになってビックリしました!

この感覚で日常も過ごせばいいんですね!
ただ動かすだけでなく、感覚しながら行うことで多くの気づきが得られたようです。

つづいての稽古では、
・胸郭エクササイズ Level3(体を落とす・軸のある脱力)
・胸郭エクササイズLevel4(胸骨・ファシアの微細連動)
を行いました。
私たちは思いの外、肋骨まわりに緊張が入っています。肋骨は12対24個の骨がありますが、その一つ一つの最下部には、自然にしていれば重みがかかるはずです。
しかし、現代人の多くは、呼吸が浅かったり、ちゃんと姿勢良く立っていようという意識、身体の癖により、肋骨に余分な力を加えて支えようとしている方向に偏っていると考えられます。
ということで、
体を落とすという感覚
この感覚がどういう感覚なのかを稽古の中で実践しました。
「胸骨エクササイズ Level4」では、さらに微細に8の字を描く動きを稽古しました。
Level3、Level4になってくると、リアルで体感しないとわからない世界です。ですが、誰もができることですし、誰もが持っている感覚だということは言えます。
よくあるNG動作
- 土台となる骨盤が動いてしまう
- 肋骨が外側へずれてしまう
- 肩に緊張が入ってしまう
- 首に緊張が入ってしまう
- 反りすぎ、回しすぎ
身体は、使わなくなった機能は衰えていきます。胸郭を立体的に動かすことがなくなると、筋肉は弾力性がなくなり、拘縮している箇所もあるかもしれません。
何より、感覚が乏しくなるのでそれを補うために、まだ感覚が生きている箇所(普段よく使う部位)に負担をかけて同じ動作をしようとします。(これを代償運動と言います。)
自身の可動域を無理することなく動かし、さらに、骨格の構造通りに動かすには、ゆっくり、丁寧かつ繊細に、そして感じながら動作することが大切になります。
動きを取り戻すために必要なオススメの方法
エクササイズを重ねれば、何もしていなかった頃より動きは改善していく可能性はあります。
しかし、ただ回数をこなすだけでは、本来の機能を引き出すには不十分です。
どんな動きにしても、理想の動きを取り戻すために重要なのは、まず現在の身体の状態を客観的に把握すること、次に、理想的な動作とのギャップを明確にし、そのズレを一つずつ修正していくプロセスが大切です。
そこでオススメするのが、エクササイズの様子を動画に撮るということです。動画を見るということは、客観的な視点で見れるということ。
どこがどうなっているのかを知れるということです。私たちには癖があるので、「やってるつもりだったけど違う動きになっていた、、」なんていうことは日常茶飯事です。

ここで着目したいことが、動画を見ている目の細やかさが、今のあなたの感性レベルになるということです。
たとえば、子どもたちを教えるおじさんコーチの視点と、プロのコーチの視点は違いますよね。当然、プロのコーチの視点の方が細やかであり、繊細であり、気づく点は多くなるでしょう。
気づく点が多いということは、理想とする動きのイメージがはっきりしていると言うことではないでしょうか。つまり、『理想のありたい姿』が明確になっていればいるほど、見れる視点が細やかになってくると思うのです。

とはいえ、理想が明確にないという人もいるでしょう。それはそれで問題ありません。
まずは違和感を感じる部分を見つけて、修正してまた動画を撮る。そして、客観的な目で動画を見る。またズレを修正して動画を撮り確認する。
この繰り返しをすることでも、ただエクササイズをしているだけでは辿り着けない景色を見ることができるはずです。
やがては無意識化することを目指す
意識して”からだ”を動かすというのは、実は不自然な動きになります。ここでは、この意識というのは顕在意識のことを指します。自分で背骨を感じているということを頭で認識している状態のことをいいます。
一見それで良いんじゃないのって思うかもしれません。たしかに、全く意識をしていなかったのであれば、最初のうちはそれでOKです。というか意識することでしか最初は感じることができません。しかし、ある段階で無意識化していくのです。
”顕在意識 = 緊張”
顕在意識(自我のある状態)では、わずかな緊張が入ると捉えています。
赤ちゃんは背骨を意識していませんが、感じています。動きたいという意志に背骨だけでなく、”からだ”が自然と動かされる。
そうなることが自然体なのではないでしょうか。できるだけ自然体で。つまり、無意識で動く”からだ”を目指しているわけです。
身体感覚基礎セミナー【胸郭編】ダイジェスト動画
次回開催は2026年3月17日(火)@西新宿
次回の身体感覚基礎セミナーのテーマは『足裏』です。常に地面と接している足の裏に着目して稽古をおこないます。
私たちは、靴や靴下を履くのが当たり前になっており、さらに、アスファルトなどの固くて比較的平らなところばかりで生活しています。
そうなると足裏への刺激が少なくなり、脳との電気信号のやりとりも局所的になり、どんどん感覚が薄くなってしまいます。
機能的にも衰えてしまうのは想像がつくのではないでしょうか。
また、スポーツや音楽にしても地面から受ける力を上手に使うことで、パフォーマンスを発揮できます。
セラピストにおいても、足裏から頭のてっぺんまで繋がっている身体で、相手に触れることで得られるメリットは多大となります。
スポーツ、音楽、ダンス、セラピスト、”からだ”を使って表現すること全てにおいて、非常に重要な部位の一つが足裏になります。持っている能力を発揮させるために、足裏の感覚を丁寧に育てていきましょう。
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