年齢とともに胸郭の感覚は薄れていく
多くの人は、胸郭の感覚を失っていることに気づいていません。
そして、それが疲れやすさや不調につながっていることも、ほとんど知られていません。むしろ、年齢や体力の問題だと思い込んでしまうことが多いのです。
呼吸はしているはずなのに、胸はほとんど動いていない。若い頃には自然にできていた立体的な動きが、気づかないうちに少しずつ減っていきます。
胸郭とは?

胸骨・胸椎・肋骨で構成される胸部の骨格です。
若い頃は自然にあった立体的な動き
胸椎の回旋、側屈、伸展、屈曲。
肋骨の膨らみ、萎み。
それらに伴う、胸骨の動き。
本来、胸郭はこれらの動きを繊細に組み合わせながら、腕や脚へと大きな力を伝える中心です。
子どもの頃や10代、20代前半ぐらいまでは、誰でも自然と立体的な動きをしていたでしょうし、運動などが苦手という方でも、動きにゆとりがあったのは間違いありません。
気づかないうちに失われていく身体の自由
しかし感覚が失われると、動きは平面的になります。動きが少なくなると、身体は固まり、呼吸も浅くなっていきます。年月が経てば経つほどその症状は助長されます。
年齢を重ねると、身体を無理に動かそうとするほど、痛めやすくなるのもこのためです。
それでも、胸郭の感覚が失われていくことに気づけないことがほとんどなのです。
胸郭の感覚が失われている人の特徴
これまで、15年間で10,000を超えるセッションをしてきて、胸郭の感覚が失われているなと感じる人をみてきました。
多くの方は、
- 呼吸が浅くなっている
- 口呼吸をしている
- 肋骨が分厚く固い
- 肩こり、首痛、腰痛などの慢性痛を抱えている
- 四十肩の人も多い
- 背中が丸く立体感がない
- 脊椎が側弯している
といった特徴がありました。
胸郭の感覚を取り戻す第一歩
分厚くなった肋骨、固まってしまった胸郭はどうすれば変化していくのか?
ストレッチをすればいい?
筋トレをすればいい?
姿勢を良くすると変わるかな?
こういった発想をもって何かに取り組み始めるのはお勧めできません。
ここで、大切な視点をお伝えします。
その視点とは、
固くなっている箇所は、感じることで柔らかくなる
という視点です。
胸骨、肋骨、胸椎これらに触れる、または壁などに当てることで『感じる』ということをやってみましょう。
真剣に変化を求めているのであれば、一箇所、一箇所、丁寧かつ繊細に感じていきます。
毎日毎日、その感覚を感じ続けます。まずは、そこから始めてみる。2週間、1ヶ月、2ヶ月とやっていくうちに、なにか質感が変わってきたことを感じるはずです。
身体はとても優秀です。真心こめて手をかけていけば少しずつですが、必ず本来の状態へと変化していきます。
立体的な動きを取り戻すシンプルな方法
胸郭の感覚を取り戻すためのエクササイズです。

八の字を描くように動作します。肘、肩関節、肩甲骨の動きも連動するため、おすすめのエクササイズです。
はじめてやってみた際、あまりに動く範囲が少ないのと、動かす方向によっては、肋間筋がギシギシいうぐらい肋骨周りが錆び付いていることに驚きました。
慣れるまでは、痛みなく動かせる範囲でゆっくり丁寧に行うのがよいでしょう。
こちらのエクササイズは、日野晃先生著「考えるな、体にきけ!」の中で紹介されている一人稽古になります。

自身の感覚の変化とともに、理解の深さが更新されていく一冊。今でも折に触れて読み返し、そのたびに新しい気づきをいただいています。
まとめ
意識を向けて気遣うことで、胸郭の感覚と機能は少しずつ思い出されていきます。
ただ感じるだけ。そこから始めて身体と対話してみる。日々の小さな変化を楽しむ、そんな余裕を持ちながら進めていくと、気づけば懐かしい自分と出会えるかもしれません。
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